今年の正月は「くじ引き」しましたか?
運勢を占う「くじ引き」ですが、同じように、
「家を建てる」時も「くじを引いている」ってご存じですか?

いやいや、くじって・・・て思いますかね。
最近の言い方で言うと「ガチャ」って感じですかね。
ガチャポン引いてこんなのがでた!!ってあれです。

ちょっと・・・て思うことを書きます。
まず、あなたが家を建てたい!と思ってする行動は・・・
「住宅展示場を見に行く!」って感じですかね。

住宅展示場に行って、色々な住宅会社(ハウスメーカー・工務店)を選ぶと思います。
ここで1回目の「ガチャ」が起こります。
住宅会社を選ぶこと・・・・?ではありません。
それは、あなたの意志で選べますので「ガチャ」にはなりません。
「相談する営業マンに出会うこと!!!」これこそが、1回目のくじ引きになります。
しかも、この1回目のくじ引きは、かなり重要です。
初めに相談する営業マンによって、
「資金計画」「家の建て方」「住宅の計画の方向性」などなど・・・色々な事が決まります。
言ってしまえば、「今後の人生の方向性」が決まると言っても大げさではありません。

「いやいや!大げさな!」って思いますよね。
でも本当に重要なんです。この営業マンの家づくりの考え方がそのまま、あなたの家づくりの流れになっていきます。
例えば「資金計画」ひとつとっても、予算の取り方に様々な違いがあります。
資金計画は、建物予算やその他、新築を計画する上でかかる予算を記載して書面にします。
この資金計画には、営業マンのサジ加減がいっぱい詰まっています。
照明やカーテン、地盤補強など様々なことまで把握して予算を入れている方もいれば、必要最低限の建物の予算しか入れていない方、予算は入れているが根拠のないとりあえず入れているだけの方、など。
初回見積の建物仕様も、あなたの予算を見ながら営業マンがグレードを決めます。
会社によっては、営業マンが「間取りプラン」まで作ります。

これって結構家づくりで重要なことだと思いませんか?
できれば素敵な営業マンに出会いたい!!
しかし、あなたは営業マンを選べません。
基本的には展示場での「一期一会」が全ての始まりだからです。

では、素敵な営業マンに出会えたとします。(大吉やレアカードを引けた!おめでとうございます!)
次に2回目のくじ引きのスタートです!!!!
さてなんでしょう・・・・・  そう、設計者です。

素敵な展示場を見て気に入ったあなた!
「こんな家に住みたい!わたしの家も素敵に作ってくれるはず!」って思っているはず。
でもあなたの目の前に現れた設計者が、展示場を作っている確率は・・・限りなく0に近いです。
展示場は会社の考え(モデル)で専門のプランナーが作っている場合がほとんどです。
(※地場の工務店や一部ハウスメーカーは現場の建築士がつくっている場合もあります)

では1回目のくじ引きで、営業マンでなく「建築士」にプランを作ってもらえたとします。
それは当たりと感じるかもしれませんが、設計者によって「家づくり」の考え方は大きく異なります。
間取りの考え方、窓の取り方、仕様への考え方、言ってしまえば、設計という内容全てが「設計者」によって違うのです。

この設計者の思想と力量によって「これからの生活の仕方」が決まってしまいます。
もちろん、素晴らしい建築家でも、「自分に合う・合わない」があるので、一概には言えませんが、その設計者の「自邸」が見れるとどんな設計をするのか、どんな考え方で作ったのかなどわかりやすいと思います。自邸は設計者にとって満点の出来ではないはずです。しかし、様々な考えを張り巡らせて自邸にチャレンジして作っているはずです。中古をリノベーションでも同じように様々考えて設計していると思います。自邸が難しい場合は、その方の設計した建物が見れると良いかもしれません。

3回目の「ガチャ」は、施工者(施工会社)です。
ここは、言うまでもありません。家をつくる会社になります。
会社の考え方がそのまま形になりますし、入居後もずっと付き合っていく会社になります。
3回目のくじは「今後の生活の安心」をつかむことになります。

どうですか?3回連続のくじ引き、結構大変ですよね。
家づくりの大変さはこの3回のくじだけではありませんが、3つの内容が家づくりをする上で、大きな方向が決まる内容だと思います。
このくじをスキップするためにYouTubeなどで「住宅コンサルタント」と言って、営業マン・設計者を紹介するといったサービスを行っている人もいるようです。ハウスメーカーをご希望でしたらそういったサービスに相談するしてみるのも良いかもしれませんが、その「住宅コンサルタント」は形が違えど営業マンであることは変わらないので、あなたに合った3連ガチャを引けるかは微妙です。


本当に良い家を作りたいと思うのであれば、住宅を得意としている建築士に相談するのが一番の近道とおもっています。だって、建築士に頼めば、2回目のガチャは確定ですよね。3回目のガチャだって、2回目のガチャが確定していれば、建築士の図面をしっかり形にしてくれる工務を一緒に見つけ出してくれるはずです。1回目のガチャ(営業マン)はなくても、住宅が得意な建築士はカバーできます。
住宅の営業マンは住宅を売るのが得意であって、住宅を計画するのは、本来建築士の仕事です。
もし住宅ローンなどのマネープランが不安でライフプランを考えたいなら、専門家のFP(ファイナンシャルプランナー)も紹介してくれるはずです。
「もちやは餅屋」ではないですが、専門家の意見を聞くと言うのも一つの選択肢だと考えます。
(あまり全てを鵜呑みにするのは違いますが・・・)

ぜひ、この記事を読んで頂けた方には、
「3回のくじ引きを引かない」という家づくりにチャレンジして頂きたいです!