自邸&モデルハウスとして建築した「モノコトの家」が完成して13年。
「モノコトデザインへの挑戦、必要最低限のスペースとできるだけメンテナンスフリー、そして、スペースを小さくした分、肌が触れる仕様部分へのこだわりを・・・」そんなコンセプトでできたモノコトの家。日々の生活を重ねていく中で、家にも自分達の色が現れてきました。モノコトの家は24坪という小さい家の割に、収納はしっかりあります。ですが、限りある空間の中でできるだけ無駄な物を増やさない、流行に踊らされず好きなテイストを大切にするという気持ちで家づくりを行ってきました。
年月と共に色を重ね、モノコトデザインらしい独自の個性的で楽しいバランスが出来上がったように思います。明るいダイニングで食事をし、好きなモノに囲まれ、家族が快適に暮らせる家、そんな当たり前のコトを大切にしています。
2階の2畳程度のワークスペースは、元々床は畳、デスクは座布団で座って使えるように低くしていたのですが、数年前にリフォーム。本棚部分も活用し、椅子を使ってぐるっと回れるコの字型デスクタイプにしました。台を作ってパソコンのモニターも2段重ねできるように。
ライフスタイルの変化に合わせてリフォームや使い方を変えられるよう、フレキシブルな間取りにしていて良かったと思っています。格子が目隠しとなり、座っていると反対側からは全く見えません。つながりを感じながらもプライバシーは守られます。
24坪の家は夫婦2人+猫の暮らしには、十分な広さ。寝室や水回りがある1階は生活スペース。2階はほぼ完全にワークスペースとして活用しています。普通に生活するだけであれば1階スペースだけで生活できることも分かりました。間仕切りのない広々空間は、過去には1,2階全て家中使って20人以上を招いたホームパーティーを開催したことも。
建築後に生活が色々と変化しましたが、モノコトデザインの特徴である間仕切りを極力作らない空間のおかげでどんな時も全ての部屋を無駄なく活用できました。
また、外壁はリシン掻き落とし、室内の壁は漆喰を使っているため、大きなメンテナンスもまだまだ必要ありません。
漆喰だけでなく、無垢の床や造作の木のドアなど自然素材をふんだんに使った家は、年数が経つほど味わいが出てきます。梅雨もサラッと快適に、夏はエアコン1台、冬もファンヒーター1台でほぼ家中をまかなえています。
無駄のないシンプルな家は、余計なスペースがないからこそ住む側のアイデアや工夫を加えたり、不必要な物を削ぎ落とすことも必要となります。
これから更に家族との歳月を重ね、「時を経ても普遍的な美しさがあり、人生の歩みと共に深みの出る」モノコトデザインの住まいを体感していきたいと思っています。
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