設計の相談を受ける中で、よく言われるのが「広く見えるリビングにしたい」というご要望。
けれど、それは必ずしも床面積を広げることだけでは叶いません。
大切なのは、「視線がどこまで抜けるか」
たとえば、リビングの先に庭が広がっていたり、吹き抜けの窓から空が見えたり。
目線の先に“広がり”があると、人の心も自然とゆるみます。
リビングを広く見せるには、部屋の形や光の取り方など、様々なテクニックがあります。
抜け感とは、“余白”と“奥行き”をつくること
住まいの中にほんの少しの「余白」があることで、日々の暮らしにも呼吸が生まれます。
たとえば――
- LDKとただ広くつくるのではなく、ダイニングからリビングへの視線を通す
- 廊下の突き当たりに小さな窓を設ける
- あえて何も置かないスペースを設ける
- 天井の高さや床の段差など視覚をあやつる
これらは、どれも建築的な「抜け」をつくる工夫です。
そしてこの抜けが、暮らしに“奥行き”を与えてくれるのです。
3000人以上の家づくりで気づいた、抜けの力
これまで多くの住まいを設計してきて、
「抜け感のある家は、住まい手の表情がやわらかい」
という共通点を感じています。
それは、空間が人に与える影響のひとつ。
家がその人の“緊張”をほどいてくれるような設計を、これからも大切にしたいと思っています。
🐾 余談ですが…
うちの猫(たまえ&ちよこ)も、家の中で“抜けている場所”が好きです。
リビングの隅の陽がよく当たるところとか、ちょっとしたスペースの風の通り道とか。
そういう場所は、人にとっても気持ちのいい場所なんですよね。

今日のまとめ
「広く見える」よりも「心がほどける」空間づくりを。
抜け感のあるリビングは、家の中に“呼吸の流れ”をつくる大切な要素です。
日常の中で、ふと視線が抜ける瞬間。
そんな場面を、住まいの中にそっと仕込んでみませんか?
~~愛猫と一緒にくらせるいえづくりも得意としています~~ 笑