家づくりやリノベーションの設計に携わっていると、「この家、なぜか心地いい」と感じる瞬間があります。
多くの場合、それは「玄関の空気感」によるものです。
私自身、一級建築士として約3000件以上の家づくりに関わってきましたが、玄関の印象がその家全体の空気を決めるケースは本当に多い。
そして近年、風水を学び直す中で、これは偶然ではなく「気の流れ」の理にかなっていたのだと気づかされました。
とくに、「フライングスター風水(飛星風水)」では、玄関は“吉凶のエネルギー(星)が最初に入る場所”として最重要視されます。
その年の方位によって巡ってくる星(運気)をうまく活かせるかどうか――それを左右する星のひとつが玄関なのです。
とはいえ、難しく考える必要はありません。
まずは次のようなポイントから玄関を見直してみてください。
- 靴が散乱していないか
- ドアを開けた瞬間、空気がよどんでいないか
- 玄関マットや照明が、心地よい状態か
- 傘がだしっぱなし、カウンターなどの上に荷物や置物が散乱していないか
気の流れは、物理的な「動線」と密接に結びついています。
玄関がすっきりしていると、住む人の行動にも変化が出てきますし、不思議と来客との関係もスムーズになることが多いのです。
ちなみにフライングスター風水の知識では、玄関の方位に「吉星」が巡る年は、その運気を最大限に活かす好機。
逆に凶星の年は、「レメディ」といって対策を施し、バランスを調整することをお勧めしています。
設計においても、私は玄関まわりのレイアウトや気の流れ、収納計画を「運を取り込む器」として当たり前の様に考えるようになりました。
風水というとスピリチュアルなものと敬遠されがちですが、空間の設計と深く結びつく「理にかなった学問のひとつ」だと実感しています。
これから家を建てる方も、すでに住まわれている方も、ぜひ“玄関から整える暮らし”を始めてみてください。