「家を建てるなら、家相や風水を気にしたほうがいいですか?」
家づくりを相談されるとき、気にされている方が結構多いものです。
家相(かそう)も風水も「住まいと運気」に関わるものですが、実は似ているようで大きく違います。さらに、建築士として設計に取り入れるときの考え方にもポイントがあります。
この記事では、家相と風水の違いを整理し、建築設計にどう活かすかをわかりやすく解説します。
家相とは?
家相は、日本独自の住まいに関する考え方で、方位や間取りの吉凶を判断します。
家相は日本の江戸時代に生まれました。家相が生まれた内容を理解すると、家相とはどのようなものかが説明できますが、今回はやめておきます(家相の生い立ちを知りたい方は、お会いした時聞いてください)
特徴
- 間取りや事柄についての「吉」「凶」を見極める
- 「鬼門」「裏鬼門」という概念を重視
- 家の中心から30度や60度と方位をケーキの様にパイカットして位置を見る
よくある家相のアドバイス
- 北東(鬼門)に玄関やトイレを置かない
- 南西(裏鬼門)に水回りを避ける
- 家の中心に階段をつくらない
伝統的でわかりやすい一方で、現代の都市住宅では敷地条件によって守れないケースも少なくありません。
また、「吉」「凶」だけで見てみると矛盾する内容が多いのも家相ではよくあることです。
風水とは?
風水は中国発祥で、**「気の流れを整える学問」**です。環境学や地理学的な要素も強く、世界各地で取り入れられています。家相と違うところは、吉凶占いではなく、環境を加味した学問であるところです。
特徴
- 陰陽五行説をベースにしている
- 「気」が流れる環境全体を見る
- 家だけでなく街や土地との関係も重視
- 吉凶のみを占うようなものではない
よく使う風水の実例
- 玄関の気の入り方を調整
- 寝室のベッド位置を調整し、安眠を促す
- フライングスター(飛星派)では「建物ができた年と建物方位」で運気を判断
建築士として面白いのは、風水が**「暮らしやすさ」とリンクしやすい**点です。たとえば寝室のベッド配置は風水的にも快眠に関係し、医学的にも同じことがいえます。
東洋医学(漢方)などでは、風水と同じ「陰陽五行説」をベースに物事が考えられています。
家相と風水の大きな違い
- 家相=日本独自、方位ベース
- 風水=中国発祥、気の流れを重視
- **家相は「避けるべき位置」、風水は「整える方法」**に強みがある
つまり、家相は「ここはよい!ここはダメ」という禁止ルール(対策がない)が多いのに対し、風水は「場を読み、改善策」を提示しやすいのです。
建築士としての取り入れ方
私は建築士として、風水を**「暮らしを良くするヒント」**として活用します。
実際の取り入れ方(事例)
- 玄関
家相的には鬼門方位に玄関が来る土地。風水的には、別の解釈を読み取り、光と風を取り込む提案で明るい玄関ホールを設計。結果「気持ちよく出入りできる」と満足いただけました。 - 寝室
寝室の位置は動かせなかったが、風水で安眠につながると提案を追加。実際に「夜ぐっすり眠れるようになった」とご感想をいただきました。 - キッチン(水回り)
家相で避けられない配置になった場合も、風水で「五行のバランス」を使い、暮らしやすさを保ちます。
まとめ
- 家相は日本的な方位学、風水は中国発祥の環境学
- 家相は「避けるべき配置」、風水は「整える方法」に強み
- 建築士は「科学と伝統のバランス」をとりながら取り入れることが重要
家相や風水を信じるかどうかは人それぞれですが、私は「安心感」と「快適さ」の両方を兼ね備えた住まいづくりが大切だと思っています。
もし福岡で注文住宅を検討中で「家相や風水も気になる」という方は、ぜひ建築士に遠慮なくご相談ください。
風水や家相のみでは、建築のアドバイスが難しくなることもあります。
風水のわかる建築士であれば、専門的にアドバイスしながら、安心できる住まいを一緒につくっていけます。
プロフィール&ご相談
モノコトデザイン(日吉 一幸) 風水建築士
福岡を拠点に、年間3棟限定で住まいの設計を行っています。
風水やパーソナルカラーも取り入れ、家族の暮らしに寄り添う設計が得意です。
「福岡で注文住宅を建てたいけれど失敗したくない」
「風水や家相が気になる」
そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。