家の高さには規制がある事をご存じでしょうか?
建物の最高高さや軒の最高高さは、地域により決まっています。
また建築基準法でも、部屋の高さ(天井高さ)は2.1m以上と決まっています。

一般的に天井高さは、2.4mから2.7m程度だと思います。
では何故2.4mとか2.7mとかバラバラなのでしょうか?
その数字にした根拠はあるのでしょうか。

今回は、「階高」について考えたいと思います。

階高とは
「ある階の床からすぐ上階の床までの高さ」の事をいいます。

kai_R.jpg

階高を抑えると何が良いのか。
それは、階段の段数が減ります。

階段の段数が減ればコストはダウンしますし、部屋が広く計画しやすくなります。
なら階高は低い方がいいのでは!!
一般的には階高は高めであると感じます。それには設計者による様々な理由や考え方があるようです。

では、階高を抑えるとデメリットがあるのでしょうか?

それは天井懐(ふところ)と呼ばれる部分が狭くなるため、梁の設計や配管計画がシビアになります。
変な設計を行うと、梁が飛び出したり電気や給排水の配管がうまく通らない事があります。
また、床が弱い構造ですと上階の音が伝わりやすくなります。

ということで、一般的に多いのは何も考えず大きめに天井懐を取る方もいらっしゃるみたいです。

するとどうでしょう。。
【コストが上がる+家の高さが上がる+階段の上り下り大変・・・・】

階高が高い事は、あまり居住者には優しくはないですよね。

階高が上がると建物の全体高さも高くなります。

建物の高さが高くなることで建物が大きく見えるというメリットはあります。
しかし、日影部分が増えて近隣に日差しが届きにくくなります。
それを建築基準法では斜線制限や最高高さ、日影規制にて制限をかけています。
建築基準法は最低限度を定めた法律です。

近隣をしっかり配慮してつくることで素敵な街が広がると思います。

高さひとつひとつには意味があります。
「高ければいい!!」と言う訳ではないのです。

高さひとつですが奥が深いです・・・