「廊下のない家を作ってください!」
こんなことを要望されたことがあります。
確かに廊下ってムダに感じる方も多いと思います。
廊下は、部屋と部屋を繋ぐものであり、区切るものでもあります。
風を通すものでもあります。
(南北の廊下は風の通りが良くなります。)
「でもいらない。。全然無くして下さい。」
廊下を無くすメリットは部屋が広くとれることです。
一方、廊下を無くすデメリットは区切りが無くなり、
パブリックなゾーンとプライバシーゾーンが混在しやすくなることです。
二階建ての二階を考えてみてください。
一般的間取りでは、二階に寝室と子供部屋を計画する場合が多いです。
最近は、二階にトイレも欲しいとトイレも計画します。
この間取りでは、二階に上がってくる為には階段を必ず通ります。
廊下無しの場合では、どこかの部屋に階段を繋げて計画をする事になります。
トイレが誰かの部屋の中にあるのも気になりますよね。
近年の家族構成
「旦那、妻、子供」であれば極力廊下無しでもいいと思います。
「両親、夫婦、子供の二世帯」では、区切る部分は必要です。
(最近は3世帯というのもありますが・・・)
つまりは、家族構成やプライバシーの確保により廊下は必要になります。
(個人的には、家の中に間仕切りや廊下は極力無いほうが良いと思いますが。)
廊下にも意味があるのです。
間取りを計画する際はメリット・デメリットを考えて計画していきたいですね。
では廊下はどう考えたらよいのか。
本来廊下が必要な本当の理由はゾーンを区切り「動線」を明確にする為です。
部屋の中に動線(家具などが当たらない)がしっかりとれていると廊下が無くても、
スペースで廊下に近いものはつくれます。
実際、「廊下を部屋に取り込む」計画はできると思います。
理想の家は、「廊下を家に取り込むこと」だと思います。
無くしてしまうのではなく「取り込む」工夫が必要ですね。
その為には無駄のない設計計画が必要です。
よい間取りは、壁の線が通っているものだと思います。
凸凹してたら動線が複雑になりよくわからないですよね。
線を通すことは、構造的面からみても良いですしコストダウンにも繋がります。
部屋の広さばかり重視して、色々な所に凸凹のある間取りでは、
実際に住んでみたら使いにくいこともあります。
「繋ぐ」「間仕切る」をうまく取り入れた計画が良い住まいに繋がりそうですね。
小さな家をつくるには、シンプルな動線!
広ければ良いってものではありません。