住宅の打合せでの一コマ・・・。(お客様との会話)
お客様「窓が大きくて色々な方向に窓があるのがいいですね」
私「そうですね。でも窓の位置はどこでも開ければいいわけじゃないですよ」
お客様「そうなんですか?大きければ光もたくさん入ってくるし、風も抜けるって聞きましたけど。」
私「窓の位置は太陽・風・景色・間取の使い勝手などこれらを考えながら決めるのが良いですよ。
大きな窓は明るいですが、熱の動きも激しくなります。
また、壁がなくなると家具の置場も難しくなるんですよ。」
お客様「そーなんですね!! ではどうすれば??」
家を建てる時、窓の位置ってどうやって決めていますか?
南側だからこっちに。
おっきな窓だと明るいからここら辺かな。
お風呂から外が見たいから、大体この辺に。
何となく、階段が暗そうだからこっちに。。。
なーんて、図面を上から眺めてあっちこっちにとりあえず窓を付けていませんか?
試しに、設計士さんに「なぜここに窓があるんですか?」って聞いてみて下さい。
「えっ?南側だから。」と返ってくるかもしれません。
窓を付ける位置ってかなり重要です。
窓を付ける意味は、「採光」「通風」「景観」です。これが一番の理由でしょう。
次に「デザイン」ということもあると思います。
「採光」でいうと、優先順位は南>東>北>西の順で考えるとよいと思います。
特に北と西がポイントです。
(しかし、周りの家の配置状況で変わりますので注意は必要です。)
まず、北は暗く感じますが、実は一定の光を確保しやすいのです。
アトリエや、安定した光を望む場合は北側の窓を大きくしたりします。
西側は、夕方の光がご存知のようにとてもきついため、
付ける時は、14時頃までの光を取り入れる位置までですね。
「通風」でいうと、地域による風の流れがありますので、
一概にはいえませんが、基本的には入口と出口が必要です。
(気象庁のホームページ で地域の風が見られます)
※過去の気象データ検索→場所を設定→年・月ごとの平年値を表示→
上の詳細(風・日照)をクリックすると、その地域の風向きの平均が出ます)
そのため、基本的には部屋に二ヶ所窓は必要になります。
窓が二ヶ所取れない場合は、引戸に変えたり通風用の欄間をもうけるとよいです。
景色を楽しむという意味では窓位置は重要ですね。
キッチンからの目線や和室からの目線、ソファーからの目線。
これらは同じではありません。
目線の高さがそれぞれ違います。
その微妙な高さを考える必要があります!!(要望の時は「外の○○が見たい!」でOKですよ)
「デザイン」という観点でいうと、一階と二階で窓がずれてたり、
窓の高さがバラバラというのもおかしい
間取りが分かる窓位置というのも防犯上考えものです。
よく洗面所やお風呂が分かってしまう外観が多いですけど・・・
窓の意味をもう一度よく考えてみてください。
素敵なお家になりますよ!!