住まいは人が住んで出来上がります。
家を考える時、「リビング、キッチン、、、」とスペースばかりに目が行き、住み手のことが考えられていない事が多々あります。

家をそのような考えで作ると展示場と変わりません。
展示場からは住み手の匂いがしない。
人が住むから「住まい」になる。
そこに住む人の色が出て匂いがするから味が出るのです。

部屋の中には何も置かず、モデルルームの様に「ピッシ!」とそろったインテリア空間。
これらに憧れるのことはよくわかります。
ホテルの様に毎日暮らすことはできますか?
家族が生活していると、ダイニングにお菓子が置いてあったり、ソファにおもちゃが置いてあったりと生活の匂いがしてしまうものです。
これをやめたい!!と家族に言っても、のびのびできず毎日が窮屈になってしまいます。
だから、適度に見えなくして、見えてもおかしくない空間。
来客の時は少し片づければ迎え入れることができる。その程度が一番です。
家は家族の巣箱の様なものです。安らいでくつろぐために作るのです。

モノトーンなど決まった色しか入れない空間で、小物は決まった色以外は買わないし置かない!!
なんて生活は欲しいものも中々手に入れられないものです。
ある程度どんな色が空間に入ってもおかしくない。そういった落ち着く空間はできます。

設備や仕様、構造ばかり気にしていると、良い住まいはできないと思います。